☆ ポッポの本質(下) ――――――――――――――――― 紋起さん
いやはや、難儀なことでございます。ーーー最新の世論調査で、鳩山総務相辞
任の必要なし、が67%と出たそうだ。ポッポが本当に不正を暴いていたのだ
と思い込んでいる人が過半数いることに、私は違和感をおぼえている。
ポッポが存在しない不正を言い立てて、日本郵政の社長交代をゴリ押ししてい
るのを、国民のためにやっていると錯覚して「がんばれ!」と応援をする姿は
ーーー自分たちを地獄に突き落とす粛清魔のスターリンに、歓呼の声を上げる
ロシア民衆の姿を思い出させる――――。
ポッポが、辞任直後に「歴史が証明する」と述べていたが、彼が何のために動
いていたのか、近々分かるのではないだろうか。その点に関して、この記事に
よって、いささかでも真実を報告しようとしていたことに意義を感じている。
報道などでは、最終、オリックス不動産=Orx と、ホテルマネージメントイン
ターナショナル=HMI の2社が残り、そこで突如優良物件が外され、オリック
スに落札したことを不透明なプロセスだという意見が多い。
ーーーそのプロセスを考えてみよう。
まず、両社の入札額が、Orx 105億2200万円、HMI 105億5000万
円であったらしい。しかし入札条件が同一でなく、オリックスは負債引継ぎの
費用計上していたが、HMI はしていなかったとの説明を日本郵政はしている。
http://www.asahi.com/politics/update/0209/TKY200902090294.html
譲渡プロセス
http://chinachips.fc2web.com/tiny/090624.html
2社の残った最終段階で、突如「ゆうポート世田谷レク」を外して入札させた
ことが入札プロセスの最大の不透明だが、その目的は私の経験からでも類推で
きて、こんなところではないかと思っている。
両社の入札の詳細を比較すると、トータルは同じでも、宿とスポーツ施設への
配分が異なる。Orx:宿82、Sport23、HMI:宿62、Sport43と言われて
いる。ーーーすると、宿をOrx に売り、スポーツ施設をHMI に売れば、125
億円になるので、合計20億円ほど高く売れる可能性がある。
したがって、スポーツ施設を外して宿だけをまず売り、一段落した後にスポー
ツ施設だけを競争入札しようと考えたのではなかろうか。
しかし、宿だけ譲渡の形にすると総金額が安くなるので、以前から上司らにア
ナウスしていた金額に合わせるために、両社に値段を上げて下さいというと同
時に、値段を上げれるように、郵政側担当者の裁量の範囲で条件を変更するよ
うなことをやっていたのではないだろうか。
しかし、本当の目的をマスコミで明らかにするのは、だまし討ちをしてと言わ
れかねないので、いささか憚られ、公式見解は、スポーツ施設が正当な評価を
受けていないなどの、訳の分からない話が出てきたものと思っている。
上記のことは、飽くまでも購入入札経験からの私の推測だが、提案コンペ入札
のベテランに聞けば、この経緯を正確に読んでコメントするはずだが、マスコ
ミはそういうところには聞かず自分たちの感覚で「不透明だ」で終わらせる。
そのほうが視聴率が稼げる、或いは部数が伸びるというところだと思う。
今回の流れを見ると、騒動の始まりから、狙いは西川社長の退陣であった。し
かも、麻生首相が扇動していた気配が濃厚である。ーーーそれが露呈したのは
ポッポが、首相から西川社長の後任候補のリストを受取っていたことで明らか
となった。
だからポッポは突き進めたのだし、頑として引かなかったのである。
同時に、オリックス会長宮内義彦氏に対しても、かなりの攻撃を加えたかった
のであろう。それなりに評判の悪い点がある人だから、それを利用して、あた
かも悪徳政商のような印象を国民に与えようとしていた。
同期して、マスコミでは読売新聞が支援をした。
同紙会長が動いていたとの話が、先日のTVタックルでも出ているが、なんで
と思うような評論が同紙夕刊に掲載された。免疫学者多田富雄氏のコラムで、
題して「李下に冠」である。
http://osaka.yomiuri.co.jp/kokorop/kp90317a.htm
ご存知のように、李下に冠を正さずは「李[すもも]の木の下で、冠[かんむり]
をなおそうとして頭上に手をかざせば、実をもぎ取ろうとしていたと疑われて
しまうので冠を直すな」ということだ。
ーーー即ち、「犯罪と疑われるような行動をするな」という話である。
競争入札が「犯罪」ならその通りであろう。しかし、競争入札は正当な競争で
決まるのだから、政府の諮問委員をしていても結果に何の影響も及ぼさないは
ずで、入札参加の何が悪いのであろうか。分かりやすい例で言えば、
ある教育者が、大学入試制度改革の座長を務めた。その時、彼の子供が大学入
試を受験するのは不正なのであろうか。入試問題を作成する者の子弟が受験す
るなら不正の危険性があるかも知れないが、入試制度改革の答申は入試問題と
全く関係がない。
もし宮内氏が、競争入札担当の日本郵政役員にアプローチを掛けていたなら、
それは「李下に冠」だ。しかし、その類の話が全くないのに「李下に冠」と濡
れ衣を着せて、宮内氏が不正をしたかのごとき錯覚を国民に与えるこの汚さは
なんなのだろう。
ーーーこの著名な免疫学者は、どういう命をうけたのであろうか。
読売新聞の攻撃は、今なお続いていて、その悪質さは度を越えている。
6月17日の社説では、内閣支持率の20%割れを「日本郵政人事で誤断した
ツケ」として書き、「なぜ、国民の共有財産といえる施設が二束三文で売られ
ようとしていたのか」とまで書いている。
自分達で、幾らが適切かなどの記事もなく、20日の解説記事では、投下資本
の2400億円と、売却予定価格109億円と対比して安過ぎるとコメントし
ていた。ーーーこのマスコミは、会長が指示すれば、白をクロと平気で言える
新聞らしい――――。
自ら、報道の生命線を断ち切った記事を書き、国民はそれに左右された判断を
している。第2次大戦前に、対米開戦を煽って、それに煽られて熱狂して開戦
に突き進んだ時代と変わらないと思った。
町田徹氏というジャーナリストも、一貫して西川氏一派の利権漁りと暴露記事
を書く。
http://diamond.jp/series/machida/10060/
彼の論調も、ポッポの側の視点だけだし、取材源が郵政の役人や官僚であるこ
とは明白であろう。かんぽの宿の価格にしても、調査はポッポ側に偏っている
し、西川氏らに取材したとは思えない。----西川氏らに断られたとの記述もな
いので、取材を試みていないのだろう----
町田氏の指摘する他の利権に関しても、私はそんな大きな利権とは思えないの
だが、これも一方的な記述に終始している。
ただ、興味深いのは、5月29日の同じダイアモンド誌のコラムで「そもそも
同グループでは民営化・4分社化に伴う合理化の影響で、現場全体が慢性的な
人員不足に陥っている問題があるからだ」と書いていることだ。
労働集約産業に分類される郵便事業などでは、当然効率追求が重要になるのだ
から、公務員時代の感覚からの脱皮が必要なのに、「慢性的な人員不足に陥っ
ている」の判断基準は何なのだろう。=これは、公務員時代に戻したい人達か
ら得た情報が中心となっているせいで、語るに落ちたのだ――――。
ミラーマンと2ちゃんねるで呼ばれる植草一秀氏のブログは強烈である。
よく調べている面もあるが、何せアンチ小泉・竹中に凝り固まっているから、
論理が飛躍する。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-e6d2.html
「戦後最大の疑獄事件に発展の可能性」で記しているのだが、競争入札で疑獄
事件になった話は寡聞にして知らない。HMI とオリックス不動産の入札価格も
最終一歩前で大同小異なのだから、出鱈目な利益が転がり込むはずもない。
両社が談合して価格を合わせたのなら、それを証拠で示すべきだ。しかし彼は
固定資産税評価基準での857億円であることと売価の109億円の差を云々
する。
かんぽの宿の収益見通しで、09年以降に黒字化し、年平均15億ぐらいの利
益が出る資料があると言っている。この利益が本当なら、適切な買収金額がは
じき出せるはずであり、設備が古いから15年、利益率8%で年金現価係数を
掛けると適正価格は141億円と出る。
彼は別のところで、雇用保証など44億払えばゼロになるなどと書いているか
ら、それを差し引けば97億円で、最終価格109億円は適正価格より高いこ
とになる。
ーーーエコノミストなのだから、この程度の計算はできないのだろうか。
しかし、どうころんでみても、戦後最大の疑獄になる話ではない。恨みつらみ
でことを看ると目が曇る、適例のような気がする。
本来的に日本郵政の社長として西川氏が適切であるかどうかは、まず日本郵政
の業績であり、そして民間会社に変身していく体質変革の末端への徹底の程度
などではないだろうか。
ポッポも、町田氏、植草氏も、西川社長の業績については一言も述べない。
日本郵政の平成21年3月期の決算は4227億円と、郵政公社時代の385
億円をはるかに凌ぐ利益を上げている。
http://chinachips.fc2web.com/tiny/090624b.html
西川氏が社長となって廃止した郵便局は1箇所だけだというし、これからのゆ
うちょ銀行、かんぽ生命の収益モデルを確立していく仕事を考えれば、財界が
こぞって押す西川氏を辞めさせる手はないように私は思う。
今回の事件を振り返ると、ポッポが、不正でないことでも「不正だ!」「デキ
レースだ!」と「嘘を百篇繰り返すと真実になる」ことを証明したようなもの
だ。
冒頭で申し上げた、自分達が殺されるのに、その指示を出すスターリンは偉大
ですと崇めたロシア国民と同様、国民に不利益になるかんぽの宿騒動で横車を
押し続けたポッポを味方だと思う日本国民は、裏でポッポを操る某大新聞社の
会長の思惑どうりに、どこかに連れて行かれるのだろう。
そういう意味で、あるエコノミストが言っていたが、ポッポの本質は、「獅子
舞の獅子頭」だったのだ――――。
最後に、最近のこの騒動の総括をしている一橋大教授の佐山展生氏の論評と、
http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/sayama.cfm
騒動の始まりの頃に全体を指摘していた、ダイヤモンド元編集長の辻広雅文氏
のコラム
http://diamond.jp/series/tsujihiro/10064/
ポッポ辞任前だが、政治の裏読みをしている田原総一郎氏のコラムを貼り付け
ておく。
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20090611/159493/?P=1
ーーーポッポがどんな人物なのかを示しているWikkipediaの記事は興味深い。
人物像は是非見て欲しい。終わりのほうにある「フィリピン自然保護区におけ
る蝶の違法採取疑惑」など、人間としての本質を露呈しているのではなかろう
か。ーーーこんな人に文化財保護なんて語る資格もないだろう。亡くなった方
は可愛そうにと思う。
「友愛」ねえ~~~、それってなに。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B3%A9%E5%B1%B1%E9%82%A6%E5%A4%AB
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by shanghaihiro
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